創世のエル　～英雄の夢の終わりに‪～‬ 9+

まず、無料分のボリュームがすごい。あれでタダはめちゃくちゃお得。ガッツリやってからシナリオ課金となるので、課金したあとに「やっぱりあんまり面白くなかった…お金を無駄にしたな…」と後悔することがない。そしてその後の有料分は更にすごいボリュームで、予想もしなかった展開がたくさん待ち受けている。初めてRPGを購入したが、十二分に、いやそれ以上にお金に見合う価値があった。
シナリオに力を入れた分その他の要素がシンプルなのも、あまり育成などのシステムに凝りすぎていても面倒くさいという私にはちょうどよかった。レベル以外に戦局を覆す要素はカード装備とパラメータ操作だけという簡潔さにも関わらず、それで大きく変わる。
シナリオは個人的にはとてもよかった。ただ少し暗い気分にはさせられる。幼い子供には向いていない。生きていくことについて考えたことのある人には響く内容。
私がこのゲームに出会ったのは、まだ無料分すら全てリリースされていなかった5年前だった。その後完全版がリリースされたが、まだ中学生だったので課金できず、無料部分を何回も何回も繰り返しプレイした。そして今また巡り合って、とうとうエンディングまでプレイできた。それが今で良かったと思う。このゲームは昔の私では十分に楽しめなかっただろう。
登場人物それぞれに人生と思惑があって、誰が見てもそのうちのどれかには感情移入できると思う。スマホRPGなのに、映画でも見たかのような気持ちになった。終盤は個人的にとても感動するシーンがあって、泣きそうになった。
異色のシナリオだが、しかし確かに王道ファンタジーRPGでもあるのだ。語彙力がなくてうまく言えないが、とてもよかった。

基本は一本道のレトロRPG。敵をカード化して装備するシステムが目新しいぐらい。みんな言ってるとおりストーリーがすごい。何度も何度も「はい/いいえ」の選択肢が突きつけられるので、本名か使い慣れたハンドルネームでプレイしてほしい。何度も選択肢に答えていくうちに自分の物語としてこのゲームを捉えることができるようになる。それぞれ違う反応は用意されてるけど、選択肢の結果はどっちでも大体変化はない。それから原発の写真とか現実世界の風刺とかに目を引かれるかもしれないけど、このゲームのテーマはもっと普遍的な問いをプレイヤーに投げかけることだ。ありがちなヒューマニズムのようなものとは違う、人間の本質に迫る問い。表面的な奇抜さに惑わされず、製作者の問いに向き合ってほしい。無料分をわくわくして楽しめたなら、有料分を買って楽しめるはず。ストーリーが重いからああいう軽いノリがちょうどいいのかもしれない。

再配信は素直にありがたく感謝してます。

近年のアプリと比較して画面中央寄りにある固定十字キーは操作しにくいです。
視界も狭いですし。
せめてもっと端に寄せるくらいの改善はして欲しかったですね。
どうしてもひと世代古いゲームであるという認識は必要になると思います。
そこを気にしなければゲームとして楽しめます。
驚いたのが、軽いおかげかしばらく他のアプリを使った後でもリセットされていなかったこと。
限度はありますけど、手動セーブでこれはありがたいです。

クリア前に機種変更をしてしまい配信停止となり未クリアだったので、今回は最後まで楽しめそうです。

追記
iOS13.5.1にて尋常ではない発熱があります。
メーカーの事情により恐らく対応していただけないと思いますので、今からプレイする場合はある程度試してから購入した方が良いかもしれません。